月明かりにヤモリ

Moonlight Gecko

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古都アユタヤの虚無感と存在感

 去年末の忘年会でタイの話に花が咲いた。ほろ酔いで帰るやいなや、卒業旅行の写真を見返してみると当時の思い出がよみがえる。どーしようもない野郎共4人のサイテーで最高の旅。
 帰国後たった1日の休息をとった後、東日本大震災が起きて日本中が暗闇の中にいた。タイ旅行の記事もちょぼちょぼと見た生き物を載せるだけで、遺跡とかはその荒廃した風景がどうにも先の災害に重なって、気持ち的に落ち込んでしまい記事にするのがはばかれた。それでいて社会人になってドタバタしていたもんだからすっかり書かず仕舞いになってしまっていたのだが、この前の西表島で見たウタラ炭鉱の刺激もあって、遺跡熱がフツフツと沸いているのでその勢いに任せてタイ旅行の記事を書いてみる。


チャオプラヤー川
チャオプラヤー川から望むワット・アルン


 ということでタイ王国 !! 仏教とトムヤンクンとニューハーフの国、タイ王国。我々は首都バンコクのホテルを拠点として、寺院を巡り、いかがわしいメーター無しのタクシーに騙されそうになり、毒蛇研究所を見学し、水上マーケットで買い物して、ニューハーフショーに見入ってしまい、夜市で怪しい土産を探して、ホテルでタイビールの飲み会やって・・・
 とにかく楽しんだ、もうこういう旅ってホント最高です。



寝釈迦仏
ワット・ポーの涅槃仏


 タイの仏像といったらやはりこれだ。長さ46m、高さ15mを誇る大寝釈迦仏で指の指紋にある◎が人の頭くらいの大きさである。


 上2枚は豪華絢爛な街並みと雑踏でバイクのクラクションが鳴り響くバンコクの写真。バンコクから車で北へ2時間かからないくらい移動すると、タイの中部にアユタヤという地域がある。そこはかつてアユタヤ王朝が栄え、ビルマ軍に攻め込まれるまで都として栄華を極めていた。今現在はその爪痕が残る古都の遺跡群として独特の雰囲気を醸し出している。そんな雰囲気に惹かれて、行きたい行きたいと訪れる前から憧れていたので、中日丸々1日使ってアユタヤ遺跡を観光した。
 ただし、せっかくの1番面白いイベントだというのに、前日のニューハーフショー前に行った飯屋で氷をガリガリ食ってしまったために腹を下して、翌日はホテルのベットとトイレしか行き来していない友人が1人いたのが残念だったけど。皆さんはくれぐれもお水にはお気を付けください。タイは日本人には合わない硬水なので、氷まではミネラルウォーターを使っていないのがほとんどだから、アホみたいにガリガリ氷食っちゃいかんよ、暑いから気持ちはわかるけども。んでもって屋台なんかは衛生状態はなかなかに・・・うん。って感じだけども、そのギリギリな感じが面白いというのもある。



アユタヤ

 ということで1人欠けてしまったがアユタヤに辿り着いた。どんよりとした曇り空がより一層、バンコクのゴチャゴチャした豪華さとは違う異様な雰囲気を感じさせる。足を踏み入れた途端に、半日前にニューハーフショーでバカ騒ぎしていた国と同じとは思えない色がそこにはあった。
 赤茶色のレンガ壁とクメール様式の仏塔が寂しく建ち、




アユタヤ



アユタヤ


 頭部を切り落とされたいくつもの仏像が物悲しく残されている。この光景はまるで『天空の城ラピュタ』でパズーとシータがラピュタ場内のロボット兵に案内されたお墓のようなところだった。あの朽ちて風化しているロボット兵をみていたときのBGMが、当時脳内に流れていたのを思い出した。「さっきのロボットじゃない !! 」って言われたあのロボット兵が幼い頃すごく怖かった記憶がある。


アユタヤ


 いくつか状態良く残されているところもあったりした。だが大半はミャンマーとの戦争に敗れ、ビルマ軍の侵攻の爪痕を多く残している。アユタヤ王朝は滅亡し、寺院は破壊され、仏像の首は切り落とされる。そんな凄惨な出来事をボロボロのレンガだったり、首の無い仏像が語りかける。





アユタヤ


 中央の仏像はおそらく修復されたのだろう。頭部はつながり黄色い袈裟がかけられている。ここはアユタヤ遺跡群の “ ワット・マハタート ” というところで、アユタヤ遺跡の中でもっとも有名なところ。レンガの崩落具合や仏塔の損傷、頭部のない仏像たちの虚無感、それだけでも十分訴えかけてくるものはあるのに、それを凌駕するワット・マハタートを象徴するものがある。



アユタヤ


 長い年月をかけて仏像の頭を取り込んだ菩提樹がある。切り落とされた頭部に木が絡みついている。神秘的だとかパワースポットだとか、そんな安い言葉では言い表せないような存在感。この仏像に会いたいがためにタイに来たと言っても過言ではないほどに切望していた。念願叶ってこの仏像を見られたのは本当にうれしくて、写真もたくさん撮った。
 この仏像を撮るときにはマナーがあって、この仏像の頭より上に人の頭があってはならない。信仰深い理由はいかにその仏像が大切にされているかがよくわかる。精神的にも守りたいのだ、この仏像を。
 世の中知らないことが多すぎるし、それでもテレビやインターネットを通じてある程度知ることはできるようになってきたけども、やっぱり実際に行って見るのは全然違う。百聞は一見に如かずってやつだよホントに。空気感っていうのは同じ空間にいないと伝わらないし、それを体験するまでのプロセスなんかも影響するから見え方は違ってくる。キーボードを叩いて二次元的に画面に表示されるモノとは、はっきり言って情報量が違いすぎるわけで。だからボクらは旅をするわけで。




 改めて見返すとやはり素晴らしい国だった。エンターテイメントも料理も文化も建造物も、今までに触れたことのない世界に飛び込むことでみえてくることは多い。本当にこういう経験は大事なんだなとひしひしと思う。いろんな文化に触れて、いろんな失敗をして、いろんな学びを体験する。またあの時のメンバーで、再びタイに行きたいと強く願ってしまう。
 何事も経験なわけだから、行ける時にいろんなところに行ってみたい。だから今考えているのはカンボジアとか良いなと。アンコール遺跡群はもちろんのこと、雰囲気的にはベンメリア遺跡なんて超どストライクなわけで、ああいう場所を探険したい。この遺跡熱があるうちに、もしかしたらどこか行くかもしれん・・・てか行きたい。





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Comments
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遺跡の雰囲気が伝わって来て、とても情緒ある文章ですね!
見た風景から様々なことに思いを巡らせているのがよくわかります。


そんな貴方だからこそ、
同じツアーに参加していた女性の一人を見て、

「やべー!あの子ノーブラだよ!」

と大興奮していたのですね。


あの時から、貴方の観察眼には敬服するばかりですよ。
また、皆で旅行に行きたいもんだね。
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>> 紙喰いさん (ハンドルネームで誰かわかったぞ)

もうね、遺跡散策よりもビー○クが気になって気になって仕方ないのですよ。
あのノースリーブに想いを馳せてたわぁ。
んでもって夜市で「NO!!」の代わりに「チ○チ○○ッキー」と連呼したりね。(だいぶ頭が悪い言葉なので伏せ字が多くなっています)

っておい、せっかくノスタルジーに浸っていた記事なのになんて下品なコメントなんだ。
でもそれも貴重な要素なんだよね、バカやるってのも。

んでもってオレらが写ってる写真を見返すとホント旅に行きたくなるよ。
サガットのマネしたり、ホテルの飲み会の写真とかね。
アジア旅したいね~、台湾とか近いし頑張れば行けないかな。

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