月明かりにヤモリ

Moonlight Gecko

Category: 草本類  

紫から緑の季節へ

カントウマムシグサ
ホソバテンナンショウ Arisaema angustatum


前回強烈なミミガタテンナンショウA. limbatum を見つけた山に再び訪れる。
登山口から山頂までいたるところでミミガタテンナンショウが、
その怪しい怪しい紫色の仏炎苞を咲かせたいたというのに、
ちょうど2週間経ったこの日は大半のミミガタテンナンショウの仏炎苞が萎れていた。
あんなに存在感のあったモノがシワシワとヘタれているのは何とも儚い。
あのとき同じくいたるところに咲いていた鮮やかな淡い紫色のスミレの仲間Viola sp. も、
今は見る影もなく野山は単色に感じてしまう。

それに打って変って咲き誇っているのがこの緑色の仏炎苞を持つホソバテンナンショウである。
ミミガタテンナンショウの真横に自生していたりして、時期によってこんなに違うものかと。
というか植物屋の人は大変だなと実感した。
たった2週間でまったく見頃が変わってしまうとか、体がいくつあっても足りないではないか。
たまたま私は移り変わりのところを見られたわけだが、
本職の方なら見たい種類も様々で、行きたい場所も無限大だろう。
それがこんな短いスパンで移行してしまうとなると、お休みの日は休む暇なく野山に出掛ける他ない。
ともなるとやはり、仕事がフィールド関係の人でないとよっぽどの欲望は満たせないのかもしれない。
まぁ両爬も見やすい繁殖期なんかもあるけど、植物はもっとシビアな気がする。
これはとんでもない世界だな。
ハマるとかなり危険な領域な気がするが、今はテンナンショウが頭から離れない・・・



そんな状態の私が、滝を前にしてマイナスイオンをグングン浴びていたその真横に、
同じくマイナスイオンを浴びて立っているテンナンショウを見つけてしまったら、
そりゃあ嬉しくてたまらないし、もうマイナスイオンでリラックスどころではない。
仏炎苞が緑だと紫よりもアクが少なく爽やかなイメージだが、
やはりその造形がなんとも怪しくて、舷部の白い筋に導かれて吸い込まれそう。
滝付近ということでジットリ湿度も高く、どこか気配すらあるような気もする。

植物は風になびくもののほとんど動かないので写真が撮りやすい。
逃げられる心配もないし、ゆっくり遠目から風景ごと撮れるのは面白い。
滝は1つのモノでもあるし、水滴の集合体でもあるわけで、
必ずしも同じ滝というのは存在し得ない。
草花もあっという間に入れ替わってしまうし、今回は特にそれを感じた。
もしこの写真にタイトルをつけるとすれば、それは【諸行無常】だろう。



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Comments
Edit奥が深いですね・・・
緑色というだけで、こんなにもイメージが違うものなのデスね。
・・・それにしても、いい滝!

自分はフィールドではウラシマソウの次なるテンナンショウにはまだ出会えていないのデスが、先日趣味の多肉植物の展示があるとのことで、GWで無駄に賑わうとある植物園に行ったところ、野草の盆栽?のようなものを展示してあるコーナーがあったのでなにげなく見てみると、なんとテンナンショウも結構な人気らしく、岩をくりぬいたり凝った鉢に、玄人の方々が美しく造りこんだ各種テンナンショウが並べられており、思わず見入ってしまいまシタ。
大きな鉢に群生で植えられた「ヒメウラシマソウ」が特に美しく、これはフィールドで見てみたい・・・と思いましたよ。

鉢植えでの鑑賞はまた別の世界ではありマスが、テンナンショウの意外な人気に驚かされまシタ。

帰り際、売店に枯れかけたウラシマソウが1,500円で売られてまシタ(笑)
Edit
>> クマGさん

なんか一気に爽やかになりますね。
というかミミガタテンナンショウの色彩はかなり怪しいモノだと感じます(笑)

> 岩をくりぬいたり凝った鉢
そんな素敵なモノがあるんですか!?
家の中にそんなモノがさりげなくセッティングされているのを妄想するとワクワクしますね。
部屋中にテンナンショウを飾って怪しいワンルームを作りたい。


そんな世界もあるんですねぇ。
機会があったらそういうの行ってみたいですね。
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