月明かりにヤモリ

Moonlight Gecko

Category: 鳥類  

Stejneger の緋色

オオクイナ
オオクイナ Rallina eurizonoides


クイナ類を見上げることはあまりなかった。
湿地をササっとクイナ Rallus aquaticus が出たり入ったり、
田んぼの合間をキョロキョロとシロハラクイナ Amaurornis phoenicurus が通り過ぎ、
民家の路地でバッタリとヤンバルクイナ Gallirallus okinawae に出くわしたり。
とにかく足下をチョロチョロと走り回るイメージだったのだ。

それが去年の宮古島旅行で新たな一面を見た。
サキシマバイカダ Lycodon ruhstrati multifasciatus でもいないかと、
夜な夜な樹上をライトで照らしていたら、緋色の瞳を持った縞々の鳥が佇んでいた。
どうやらオオクイナの若鳥のようで、成鳥のあの燃えるような羽はまだ持ち得ていない。
「おぉー、すげーすげー」とアホみたいにしゃべりながら写真撮っていたら、
当然ながらすぐに飛び去ってしまったので写真は少ない。
まぁ、仕方ない、両爬屋2人に蟲屋1人での旅だったから。
でも悔しがりもしなければ、咎めたりもしなかった。
もしも鳥屋さんとフィールドに出ていたらと考えるとゾッとする(笑)



ブログに載せるために学名を調べていたら、本種の記載はスタイネガー先生ではないか。
Stejneger氏は日本の両生爬虫類研究に多大なる影響を与えた方で、
『日本とその周辺地域の両生爬虫類 (1907, Stejneger)』は名著で、
刊行100周年を記念して両爬学会で特集が組まれたほどだ。
彼が記載した邦産種は少なくなく、

クロサンショウウオ Hynobius nigrescens Stejneger, 1907
ツシマアカガエル Rana tsushimensis Stejneger, 1907
オキナワイシカワガエル Odorrana ishikawae (Stejneger, 1901)
ハナサキガエル O. narina (Stejneger, 1901)
ナミエガエル Limnonectes namiyei (Stejneger, 1901)
ヤエヤマアオガエル Rhacophorus owstoni (Stejneger, 1907)
ヒメアマガエル Microhyla okinavensis Stejneger, 1901
キシノウエトカゲ Plestiodon kishinouyei (Stejneger, 1901)
サキシマカナヘビ Takydromus dorsalis Stejneger, 1904
ミヤコヒメヘビ Calamaria pfefferi Stejneger, 1901
サキシママダラ Dinodon rufozonatum walli Stejneger, 1907
イイジマウミヘビ Emydocephalus ijimae Stejneger, 1898

の11種1亜種がStejneger氏の記載によるものである。


氏はどうやら1888年まで日本の鳥類の調査をしていたようで、
その翌年から両爬分野の研究を始めたとのこと。
初めは水禽類の研究に従事していたようで、オオクイナもその範疇ということだろうか。
Stejneger氏のおかげで鳥類にも親近感が湧いてきたぜ。
まぁ鳥類が爬虫類から進化していったわけだし、鳥類も爬虫類みたいなもんか。
私はどっちかっていうと分岐分類学より進化分類学的な考え方なんだけどね・・・



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