月明かりにヤモリ

Moonlight Gecko

Category: 爬虫類  

トカゲとわたしと潮風と

ミヤコトカゲ
ミヤコトカゲ Emoia atrocostata atrocostata


「宮古島の爬虫両生類といったら?」

こんな質問を問いかけられた場合にまず思い浮かぶ両爬がいる。
それは他の国産種にはない面白い生態を持ち、
その特異性から両爬屋だけでなく少し生き物に詳しい人ならばピンとくる、
生き物探しで宮古島を訪れた人間ならば1度はチャレンジしたいと思う生き物ではないだろうか。
他の両爬ならば「似たようなヤツがあそことかあそこにいて~」などがあったりするのだが、
イレギュラーな“海岸性のトカゲ”を見たくば、宮古諸島を訪れるほかないのである。



ということで念願のミヤコトカゲ。
いやー本当に嬉しい。
このトカゲに会うためだけに宮古島へ来たと言っても過言ではないほどに熱望していた種で、
その願望がついに叶って目の前で息づいている姿を拝めるのは何とも至福の時だった。
社会人になってからはスキンク熱が加速し、
オカダトカゲPlestiodon latiscutatus をちょこちょこ見に行ったり、
いつの間にかヒガシニホントカゲP. finitimus が記載されて、
狭義のニホントカゲP. japonicus は西日本に限られたりと、
本州だけでもスキンク類は面白さが尋常じゃないというのに・・・
もう益々トカゲが面白くて仕方がないじゃないか。



まず宮古島に降りたってからは海へGO!!
前日の台風の影響でなんかウミヘビでも上がっているんじゃないかというのも期待しつつ、
やっぱりミヤコトカゲが見たいので岩礁地帯を歩いてみる。
しかし歩けど歩けど浜の顔は穏やかでロクに漂着物すらなく、
岩場を素早く動いているのはジャンケンでグーを出しておけば勝てるアイツらぐらいだった。


ようやく出会えた場所というのは、大きめの岩が幾重にも重なった石垣のようなところで、
初めに探していた岩礁では隙間が小さかったりショボイ穴が空いてあるくらいだった。
海岸性で時に波しぶきがかかるようなところでも活動するという特殊な生態を持つ本種だが、
それでも彼らはトカゲでありスキンクなのだ。
外敵から身を隠すためであったり、体温調節がしやすかったり、
要はトカゲである以上、これらの条件が必要になってくるのだろう。
だからただ岩場ならば良いというわけではなく、海に面した“石垣”が重要なのかもしれない。
イレギュラーなトカゲのレギュラーな部分をみた。


そしてその場所はやけに小さいガが忙しなく飛び回っていて、
目の前に来ると頻りに追いかけまわしている姿がよく目に付いた。
海岸という餌資源の乏しい環境にいるからか、我々が目と鼻の先で観察しているにも関わらず、
アホみたいにシャカシャカ走り回っていたが、このときは取り逃がしていた(緊張してたのかな)。
ガのほうは何種かいたがちょこまかと飛びまわるのでなかなか観察できなかったが、
唯一捕まえて同定できたのが、シロオビノメイガHymenia recurvalis だった。
おそらくこれくらいの大きさのガ(メイガ上科など)も頻繁に食べているのだろう。


画像検索すると外国の個体群(もしかしたら亜種が違うかも)はちょっと無骨なのが多い気がする。
なんか吻端は短いし、おめめが三角形でキリっとしてて可愛くない。
それに比べてこの個体ときたら!!
すらっと長いシャープな口で、口角が上がって笑みを浮かべているようだし、
おめめもパッチリ真ん丸で、岩陰からこちらをうかがう姿は愛らしく、
どこか昼行性のヤモリに似た可愛らしさを持っている。





警戒心が強く逃げ足も速いので写真は難しかった。
望遠マクロとか欲しくなった。
コンデジでこれだけ寄れて撮れたのは運が良かったなぁ。




 岩の陰

  蜥蜴と私で

   おにごっこ

    寄せては返す

     さざなみのよう



               月光守宮





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