月明かりにヤモリ

Moonlight Gecko

Category: 両生類  

仙人のやまびこ

タゴガエル
タゴガエル Rana tagoi tagoi

ハコネサンショウウオ Onychodactylus japonicus の成体が見られなかったものの、
今回の山梨の旅ではハペが坊主じゃないだけ助かった。
そしてこのタゴガエルが旅での目玉だったわけで、
最近の当ブログにおけるカエル類の中ではアカガエル(特にRana 亜属)の登場率が高く、
本種もそれを助長させる一因となった。
ヒキガエルとかアオガエルの類いが好きだったと思うんだけど、近頃やけにラナどもが面白い。
生き物の “普遍性に潜む意外性” というブームが来ている気がする。





渓谷を歩けばそこかしこからグゥグゥと鈍い鳴き声が漏れ聞こえてくる。
チロチロと流れる小沢の岩陰でタゴガエルが鳴いているようだ。
耳を頼りに探してみても、隙間の深い深いところにいるようでなかなか出合えそうにない。
とネガティブになっていたら、その気持ちを石と共にひっくり返すことができた。
そこには brown frog の姿があり、何ともありがたやありがたや。


タゴガエル体型はやっぱり自分の好みでその寸詰まりな丸いフォルムは、
ニホンアカガエル R. japonica やヤマアカガエル R. ornativentris にはない魅力だ。
そして何より沢が似合う!!
後者2種は田んぼ・里山といった日本の原風景的な印象があり情緒あって素晴らしいのだが、
山道をしっかり踏み締め足場の悪い沢を登り、
奥まったガレ場から滴る水玉と谷に反響する鈍い鳴き声に期待が高まり、
覗き見れば幻想的とも思える仙人のような顔をしたタゴガエルが睨み返してくる。
もうそれだけで冒険心は掻き立てられ、得もいわれぬ達成感に包まれることだろう。
そのふてぶてしい顔はヒキガエルの類いに通じるものがあり、
そこが気に入ったのかもしれない。



このタゴガエルへの情熱とトランス状態が相まって、
私の足は渓谷の奥へ奥へ、沢から沢へと運ばせて、
いたる所でタゴガエルを滝のBGM付きで観察することができた。



そこでふと気がついた。
グゥグゥと鈍く鳴いている声の合間に“キャウ”や“クルゥ”と高い音が混ざっていることに。
それはまるで猫が鳴いているような、またヤマアカガエルに似たような声でもあり、
聞き様によっては“ワン”とも聞こえるんじゃないかとさえ。
ただここは山梨、ネバタゴガエル Rana sp. なんてことはないだろうし・・・
とか悶々としながら帰宅してネット上のタゴガエル動画を見聞きしてみる。
どうやら期待とは裏腹に、本種は案外こういった鳴き方もするようで、
鈍い“グルゥ”という音を出すのに空気のタメが足りずに少し漏れているような鳴き方だと、
今回聞いたような“クルゥ”みたいな音になるような印象。
う~ん、もしかしたらとワクワクしてたんだけどなぁ。
本州のタゴはいくつかの隠蔽種を含んでいるようだし、もしかしたらもしかするかな。


んま、まだまだ経験が足りないですな。
今回含め3回くらいしかタゴの声って聞いたことないからダメダメですよ。
いろんなとこ行って、いろんな経験しなきゃな。




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