月明かりにヤモリ

Moonlight Gecko

Category: 爬虫類  

似た者同士の境界線

オカダトカゲ
オカダトカゲ Plestiodon latiscutatus


昨日は大学のサークルメンバーで宅飲みをした。
相変わらず頭の弱い連中でとても安心した。
そして朝まで飲んで(私以外はほとんど飲んでなかったが)、
少しの睡眠後それぞれ大学の授業に向かった。
私はというと、今日は貴重な休日だったのでいざ伊豆半島へ。


両爬屋として狙いはやはりオカダトカゲ。
以前三宅島に行った際はまったく見つけられず、
ニホンイタチMustela itatsi が闊歩しているという惨事を味わった。
せっかく神奈川に引っ越して伊豆も近いということで、
今回はそのリベンジも兼ねて。


そしてリベンジと意気込んで、駅を降りて数歩。
まだフィールドに着くまでの楽しい妄想中だというのに、いきなり現れてくれた。
伊豆半島の個体群は色彩がニホントカゲP. japonicus に近く判別は難しい。
咄嗟の出来事で私の眼には、いつも見慣れたニホントカゲの立派なオスに映った。


両種の識別点として、体鱗列数や頭部の鱗相があげられる。

体鱗列数の場合、
ニホントカゲが24~28列、
オカダトカゲが28~30列、
であり、28列でかぶっている。

頭部の鱗相の場合、
ニホントカゲは後鼻板が小さく、前頬板が上唇板に接するのだが、
オカダトカゲは後鼻板が大きく、前頬板が上唇板に接しない、
もしくは後鼻板がない、
という特徴がある。


以上に基づいて同定すると、今回見つけた個体はいずれもオカダトカゲであった。




この日は山道を行く途中に数多くのオカダトカゲたちと出会うことができた。
朝まで飲んでいて出発が遅れたためトカゲ類は厳しいかなとも思ったが、
天候にも恵まれ、汗ダラダラで彼らを追いかけまわっていた。
しかし結局、捕獲スキルの無さから1個体も捕まえられず体鱗列数を確認できなかったという・・・
っま、次はもっと早く出向いて、やつらが充電しきる前に挑もう。


今日はとりあえずほとんどがブリブリのオスだった。
ずいぶん良個体ばかり。
メスは30個体くらい見た中で1個体のみだった。




なぜ突発的にこの2種を見比べようかと思ったかというと、
以前ニホントカゲと同定した個体が生息している場所が、
Okamoto et al. 2006 の図を参考にすると、
どうやらオカダトカゲの予想分布域なのである。

焦って写真を見返してみても、やはりその個体はニホントカゲであった。
「では実際の両種の分布境界というのはどの辺りなのだろう?」
という疑問が湧き上がり、まずオカダトカゲを見ておきたかったというわけである。


論文に用いられたサンプル数が少なかったために、
ミクロな視点での分布域というのは把握しきれないわけで、
かつ交雑種なんかも出ているらしい。
つまり結構自分の中でごちゃごちゃしている。
それがまったく行ったことのないような場所ならば、
そこまで気にならなかったかもしれないが、
実際に自分の足で赴いたフィールドがそのような曖昧な場所であったので、
今後はちょこちょこ調べていきたいなと思った。


これからは伊豆半島産オカダトカゲの分布東限である酒匂川周辺から、
このプレスティオドンたちを見ていきたいと思う。


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