月明かりにヤモリ

Moonlight Gecko

Category: 爬虫類  

鎮座する銀

ハブ
ハブ Protobothrops flavoviridis



この個体はいわゆる“銀ハブ”。
ノーマルなハブは昨日載せたように黄色い体色である。  → ノーマル
銀ハブは黄色色素が欠乏している個体であり、虹彩までシルバーアイ。



ヤンバルの夜明け前、同行者である後輩の不快アラームがエンドレスで車内に響き渡る。
当の主は心地よさそうな顔でグースカ。
「なんでこんな時間にアラームだよ(怒)」
と、私のご機嫌は斜め45°、いや90°あったかもしれない。

運転手は私だけだったのでヘトヘトになり、
やっとの思いで辿り着いた道の駅での安らかな眠りが、
わけのわからん不快音で妨げられたのだから、そりゃ頭に来る。

チクショー、こうなりゃヤケクソだ!! と、車を走らせる。
夜が明けかけて、ボンヤリとした明るさの時である。
車の運転中、目の端でそれを捉えた。

そこにはちょうど私の身の丈と同じほどの長さ(150cmくらい)のヘビが鎮座していた。
しかもそれがあまりお目にかかることのできない銀ハブだというのだから、
目が覚めないわけがない。
彼らは全長の2/3ほどの射程距離があると言われており、
つまりこの個体は1mは跳んでくる可能性がある。

逃がさないために用いた「ヤモリ棒(ヤモリ捕獲用アイテム)」は手汗にまみれ、
それを握る手は、震えが止まらなかった。
果たしてこの震えは恐怖によるモノなのか、
それとも武者震いによるモノなのか。
おそらくは五分五分であっただろう。

それほどまでに感動し、どうにか近くで見たいがアタックに怯える。
この恐怖と興奮の入り混じる感覚は、他ではなかなか得ることができない。
そしてこの尋常じゃない心臓の鼓動は、私の人生でこの瞬間が一番だった。

ヘビにはこうした謎のトランス状態に陥る要素が存分にあり、
その中毒性が、我々両爬屋を魅了し続ける。



こんなにも怯えた日はない。

こんなにもニヤけた日はない。

こんなにも汗をかいた日はない。

こんなにもドキドキした日はない。


こんなにも、こんなにも。


興奮する出会いを求めて、またどこかフィールドへ。




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Comments
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色素欠乏個体を野生で見つけるとは…
さすがですね

それにしてもよくこの写真撮影できましたな
いつもどうり綺麗に撮れてまっせ。



僕も爬虫類捜索行きたいなぁってこのブログ見てるといつも思うんですよ

でも1人で夜に田や山に行くのは恐いし危険ですし
付き添ってくれる友達ももちろんいないし…
Edit
>>ヤモキーさん

色素欠乏個体ですが、銀ハブは結構見られている方もいらっしゃるので、
そこまで致死的な要素が多くないのではないかと思います。
ましてやハブですし。

夜は危険かもしれませんが、昼の里山でしたらヤマカガシやシマヘビなどのヘビに出会えると思いますよ。
なかなかこういった趣味の人って高校生くらいですと少ないですよね。
私もこの世界には大学で足を踏み入れましたから。

やはり一人で行くよりかは数人で行った方が得られるモノは大きいと思います。
もし力になれそうなら、気軽にメールでもくださいな。
フィールド御一緒しましょう。
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