月明かりにヤモリ

Moonlight Gecko

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Category: 爬虫類  

蛇への信仰

アオダイショウ
アオダイショウ Elaphe climacophora


昔の日本人は神様という概念よりも、山や川・生き物など、自然そのものを神だと考えたり、
八百万の神があるように物にも何かを感じていた。
ヘビという生き物も例外ではなく、霊力の強いものとされていて、
有名なところでいえばヤマタノオロチが思い浮かぶ人も多いのではないだろうか。
また日本書紀に出てくる三輪山の神オオモノヌシの正体がヘビだったなど、
昔の神話にはよくヘビが山の神や山の霊として扱われている。
大蛇と書いて「オロチ」と読むことがあるが、
元来オロチという言葉は「山の霊力」を表わしていたのである。
そう考えるとやはり、ヘビという存在には一目置いていたのであろう。


ヤマタノオロチの話では少女を犠牲にするとなっているが、
元々は稲田の豊作を祈る巫女の山神と結婚する儀礼のことだったと言われている。
それがいつしか話が強調されたりして、現在のようになったという。
ヘビには水田のイメージもあり、農業の神とされることもあった。
そのためヘビを崇め、霊力の象徴のように人々は心にとめていた。


神には恵み深い面もあれば恐ろしい面もあって、この相反する2つの側面を持つ。
凶作などの不幸が続けざまに起これば、
人々は信仰する神に適切なおこないをしなかったと反省するだろう。
反対に豊作であれば、神に対する信仰が認められたと喜んだだろう。

神とは何でも願いを叶えてくれる便利屋ではない。
時には人々に試練をを与え、誠実に向きあってこそ得られる恵みがあったと考えられる。



「神様」という象徴的なモノを創るよりも、
こういった自然物そのものが神であるといった考え方はとても共感できる。
またこのように感じることで、より親身に物事と向き合えるのではないだろうか。


この日は偶然神社でアオダイショウに出会った。
少しばかり写真を撮って戯れていると、おもむろに鳥居を登ろうとしていた。
この光景が何とも神妙でしばし見とれてしまった。
「和」といったイメージを持つ前に、何やら神々しさすら感じている自分がいた。
まだ若い個体で大蛇には程遠いが、私にとっては「オロチ」に感じた。




自分にとってとても印象深い写真だったので、
コントラストを上げてロゴの位置も変更してみた。
写真の真ん中には鳥居と蛇という神の存在。
神には2つの側面があると先程書いたが、
それを日当たりの違いによって、陰と陽を表わした。
さらにこの個体の地面に接している部分が膨らんでいるのがわかるだろうか。
何かを食べた直後だったようで、まるでお供え物が詰まっているのではないかと思ってしまう。
そんな素敵なシチュエーション。



その後、この個体の行き先を見守ったが、
嬉しいことに、右側へ向かってスルスルと移動していった。
おかげでこの日はオカダトカゲPlestiodon latiscutatus が豊作だった。










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