月明かりにヤモリ

Moonlight Gecko

Category: 爬虫類  

鬼が出るか蛇が出るか


 スネークフックを新調した。新調と言っても自作の3代目になるのだけれど、今回は携行性を重視してコンパクトかつ軽量に。また前よりもL字の先端部もヘビの胴体にかかりやすく、そしてするりと抜けられないように改良。見てくれはテープぐるぐる巻きなので悪いが、伸ばせば1mほどになるので使い勝手は良くなった。
 欠点としてはやはり携行性重視のため耐久性があまりなく、腕くらいの太さの大型蛇には折られてしまう懸念も。



スネークフック

 だいたい私がスネークフックを弄りだすのは、決まって遠征の前だ。つまりこのスネークフックは対国産蛇用ではなく、対外産蛇用のために。何しろ国内のヘビならば南西諸島のハブかウミヘビ用に使うくらいで、本土にいる分には特に必要性に駆られることもほとんどない。
 ということで、この夏もなんとかお休みを使ってあの麗しの島へ。


タイヤル



 社会人になると中々まとまった休みを取るのが難しくなるのが現状だが、それでも馬車馬のように働き詰めでは、果たして何のために働いているのか目的がわからなくなってしまう。
 働く事への意義としては、皆それぞれ違うだろうけど、私としてはまだ独身なのでとにかく自分の休暇を充実させるための給料を稼ぎたい。まだまだ遊びたくてたまらないのだ。いい歳になってきたけれど、まだまだ子供なんだ。


 だから今年の夏も、少年ハートを抱いて夏休みを堪能してやる。虫捕り網と自転車があれば最強だと思っていたあの頃とはだいぶ環境も状況も変わってしまったが、今はそれをスネークフックと車に持ち替えて、麗しの島で毒蛇たちと相見えん。



組写真



 はてさて、鬼が出るか蛇が出るか。今回の旅では何が待ち受けているのだろう。両爬メインなので今回はヘビの成果をあげたいな。
 去年のボルネオはあまりヘビ欲を満たせなかったので、今年こそはヘビにまみれたい。。



 今年の夏は友人数名がそれぞれ別々だがボルネオに行くという話を聞いている。ぐぬぅ、羨ましい。そんな彼らも羨むような成果を、あの百歩歩いているうちにあの世へいっちまう毒蛇を。


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Category: 爬虫類  

夜のさざ波 岩にトビハミ


 シコクハコネサンショウウオOnychodactylus kinneburi を見つけることができた四国遠征。リベンジできたのはサンショウウオだけではない。去年は沢探しに奮闘しすぎたばかりに、夜中のフィールディングはおろそかになってしまった。それが今回はある程度、夜も動ける時間が作れたので狙っていた瀬戸内の爬虫類も見つけることができた。

 せっかく四国まで行くのだから見たいヤモリ、タワヤモリGekko tawaensis だ。海岸付近の岩場や内陸部の露岩地で見られるヤモリで、分布は瀬戸内海周辺地域に限られる。そんな訳で海にほど近い山地を巡り、良さげな岩場を丁寧に見ていくことになるのだが、去年はただただ海岸沿いのドライブに終わってしまった悲しい記憶がある。基本的にこの手の生き物は、まずその生息しているポイントを見つけるまでに労力がかかる。
 今年もGoogleマップで目星をつけていたいくつかのポイントに出向いてみたが、その実、空振りも多かった。そんな中でようやく彼らが生息している岩場を探し当てることができ、環境としてもぼんやりとだが掴めるようになった。


 見つけたのは海に面する崖の岩場。海沿いを車で走っては、車道沿いの岩場を見て回っていたのだが全然出ず、少し林に入って崖を見ても全然出ず、車道の法面も全然出ず、これは一筋縄でいかないなと実感していた頃である。そこで平凡社の両爬図鑑 ( 通称 : 赤本 ) のタワヤモリの頁に載っていた写真にあるような、直下に海が迫る場所にチャレンジしてみた。
 実は自分の中では半信半疑だった環境で、あまりに海に近いので餌となる節足動物も少ないので難しいのではないかと思っていた。ところが、打ち寄せる波の音が間近に迫る中で岩肌を丁寧にライトで照らしていくと、そこにはようやく憧れたヤモリの姿が。





タワヤモリ
タワヤモリ 


 さてどこにヤモリがついているか、おわかりになるだろうか。画質が荒いので難しいかもしれないが、ヤモリ探しに慣れている方なら比較的簡単だと思われる。大きさで言うとブログロゴの “ Gecko ” くらいのサイズで、完全尾の個体なのでGekko 属でよくみられる尻尾の縞模様を頼りに探せば、難なく見つけられると思う。



タワヤモリ
タワヤモリ


 近寄るとこんな姿勢。正解は写真真ん中に入る亀裂の右横あたりに。近づいて見ても岩肌に似た体色と模様で見事にカモフラージュされている。慣れないと見つけにくいかもしれないが、一度見てしまえば後は次々に見つけられる。
 まさかこんな潮風が当たって高波でも来たら濡れてしまうような岩場にいるだなんて。





フナムシ
フナムシ  Ligia exotica


 当然ながらこういった岩場にはフナムシが多いこと多いこと。フナムシ以外にも小さいクモ類が多少見られたが、あまりタワヤモリが食べそうな生き物の種類は多くない。砂浜とかに行けば、海浜性の昆虫がいるのだろうが、こういった岩場ではほとんど見かけないので、それこそフナムシを食べているのではないだろうか。
 とはいってもフナムシも結構サイズは大きいので、食べられるとしても小さい個体だけなんだろうけど。


 ヤモリを探すならばやはり重要なのは “ 隙間 ” だろう。ただの綺麗な岩肌についていることは少なく、ヒビが入っている岩だったり、コンクリートでもつなぎ目の隙間なんかがあればヤモリは見られる。今回も1枚目の写真にもあるように、岩の割れ目があるところでほとんどタワヤモリを見つけたし、彼らも危険を察知したらすぐさまそこへ逃げ込む。
 なので隙間という隙間を見て回るのだが、目の前が海ということもあって、ほとんどの隙間はフナムシに占拠されていた。果たしてタワヤモリたちは肩身の狭い中で、どのように暮らしているのだろうか。






タワヤモリ
タワヤモリ


 環境的にはニシヤモリG. sp. も似たような環境だろうか。あちらの方が海岸性という印象が強いので、もっとすごい環境にいるのかも。また岩場というところでは台湾の蘭嶼にいるG. kikuchii なんかも内陸のタワヤモリと似た環境に生息していそうな感じ。これらの岩場でのヤモリ探しも楽しいな。


 昼間はサンショウウオ探し、夜間はヤモリ探しと、両爬屋としては面白い遠征になった四国。うどんもうまいし、まだイシヅチサンショウウオHynobius hirosei も見られていないし、またどこか折をみて行きたいなぁ。



Category: 爬虫類  

水鏡の亀


 去年の今頃、望遠レンズを手に入れたけれど、見える世界・写せる表現というのは広がるもんだ。純粋に遠くのモノが撮れるっていうのはもちろんあるけど、やはり頂点距離が長いだけあってよくボケる。
 生き物を撮る上では背景にある生息環境なんかも入れて、ゴチャゴチャした中で撮るのが結構好きなんだけど、案外周辺がスッキリして生き物が際立つ撮り方もなんだかんだでわかりやすくて良いなと最近は思うようにもなってきた。






ミシシッピアカミミガメ
ミシシッピアカミミガメ Trachemys scripta elegans


 ハペ的に言えばやはり距離的なアドバンテージで、圧倒的にカメを撮るのが楽しい。近づきたくても近づけない水辺のカメは情景的には美しいけど、それを写真にするのが難しかった。それがこんな水鏡まで狙えるだなんて。
 やはりアカミミは綺麗なカメだ。特にこの写真のようなまだ小さい個体というのは本当に色彩が鮮やかで、 “ 外来種 ” なんていう色眼鏡で見なければ実に美しい。ニホンイシガメMauremys japonica やクサガメM. reevesii などの腹甲が暗い色のカメたちに比べて、鮮やかな黄色い腹甲は水鏡に映し出されて実物よりも鮮やかなのは一目瞭然。


 長玉で狙えるといっても、甲羅干し中のカメたちはのんびりしているようで意外と警戒心が強く、こちらにすぐ気づいて水中にドボンと逃げられることも多い。特に河川で見つけるニホンスッポンPelodiscus sinensis なんかは容易には人を寄せ付けない。コンクリートブロックに同化していて、それに気がついた時にはいっつも水の中だ。
 いつしかスッポンの綺麗な写真撮りたいなぁ。





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